Takata Lemnos, Inc., 2008
時間の解体と再構築を問いかける時計。
日本の時計メーカー「タカタレムノス」からデザインを担当した「SPREAD CLOCK」を発売。同社は新しい文字盤の表現を模索していた。私たちのデザインコンセプトは「時間の解体と再構築」。文字盤を水面に見立て、数字がゆらめくようなグラフィックに落とし込む。文字盤に蛍光色の明るいオレンジ色の波紋が溶けていく「BRIGHT」と、蛍光色のブルー＆ピンクの数字ブロックが浮き上がる「FLOAT」の2型展開。時計がもつ記号性を美しく裏切る、コンセプチュアルアートのような時計を目指した。時計の針が一刻を正確に刻むように、時間もまた一定な変化をするというイメージがあるのではないか。だが実際は、人の体感がさまざまな変化を生んでいると私たちは考える。時間の既成概念に対する問いかけを考えた。
アートディレクション・デザイン：SPREAD / 写真：鈴木崇史
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